京都府で初めてGI《地理的表示》に登録された
〝万願寺甘とう〟は、
〝煮て良し〟〝焼いて良し〟〝揚げて良し〟の
万能野菜。肉厚でタネが少ないので
丸ごと素焼きや天ぷらにして美味しい。
見た目はジャイアントで横綱級なのに、
中味は甘くて、柔らかで、やさしくて、繊細です。

万願寺甘とうは、トウガラシなのに全然辛くないので、お子さまからお年寄りまで、どなたにも安心して召し上がっていただけます。
また、辛味果が一切ないため料理店やレストランでも安心してご利用いただけます。

今から百年前の大正時代、京都府舞鶴市万願寺で生まれた万願寺とうがらしの原種は、地元の住民たちの間で「おいしい」と評判になりましたが、栽培がとてもむずかしく、ごく限られた地域の農家で自家野菜として栽培されるのみでした。

しかし、台木の発見による継木栽培や育種、独自の工夫を加えた土づくりや防除など、産地をあげての努力と熱意の結果、現在では夏の京野菜を代表する逸品として全国に出荷されています。

 

京の夏の風物詩

万願寺甘とうとは?

〝万願寺甘とう〟は、京都府北部「丹の国」の舞鶴市郊外、古刹〝満願寺〟のある万願寺地区が発祥です。

伝統野菜の「伏見とうがらし」と日本海を経由して伝わったと思われる古いアジア系品種などとの自然交雑から生まれたのではないかと考えられています。

歴史ある京野菜のなかで百年そこそこの新参者ながら、素焼きにして、焼きたてにじゅっと醤油をかけ、鰹節を躍らせただけの〝万願寺甘とうの焼いたん〟は、京のおばんざいの中でも夏一番の人気の一皿です。

京都・丹の国だけの特産品

最上の万願寺とうがらし

万願寺とうがらしという呼び名は、大型の甘トウガラシの代名詞として全国的に広く知られるようになりました。

しかし、由緒正しい伝統を受け継ぐ〝万願寺甘とう〟を栽培するのは、京都府内でも発祥地の舞鶴市および綾部市と福知山市の一部を加えた地域のみに限られています。

固定種にこだわり、採種から選果まで大切にていねいに営々と栽培されている京都・丹の国特産の地場野菜なのです。

食べ比べてください

唯一の『ほんまもん』の証

大型のトウガラシは、関東、四国、九州など全国各地から多様な品種が出回り、また、同じ京都府産でも「万願寺タイプ」と呼ばれ、種苗会社が販売する一代交配種(一代限りで採種できないF1種)を用いたものが「京都産・万願寺とうがらし」として、一般に広く流通しています。

それらと〝万願寺甘とう〟をぜひ食べ比べてください。風味、甘味、食感、余韻の違いがよくわかるはずです。

GI《地理的表示》について

万願寺甘とう公式サイトはこちらから

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